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なすへちま農園ブログ


武装神姫やドールなどなど
目次 | キャラクター紹介 | 用語集

「やぁ、かーくん…久しぶりだね」

今夜も僕は親友が経営する店…LOVE Musicに来ていた。
そこでかなり久しぶりに級友の顔を見つけ、懐かしい気持ちと嬉しい気持ちでいっぱいになる。

「相変わらず、研究所にこもってるのか?」

綺麗な銀髪をオールバックにしているかーくん…こと影流くんの背広の襟には議員バッチが輝いている。

「そうなのよ、オニーソンてば息子ほったらかしにして研究所にいつもこもってるみたいなの」

先日とは違うドレスを着ているしーちゃんは、グイっとウィスキーを飲んでからそう言った。

「お前…相変わらずなんだな…呆れたぜ」

僕を軽く睨むように見ながら、かーくんもしーちゃんと同じようにウィスキーをグイっと飲む。
かなり良い飲みっぷりだ。
男である僕からしても、かーくんはとてもカッコイイ男だと思う。

「そんなこと言っちゃって…かーくんだって、子供にベタベタに甘いじゃない」

グラスを持つかーくんの手をぎゅっと握りながら、しーちゃんはニヤリとしている。

「うるさいな…あいつは可愛い俺の娘なんだよ、甘やかして何が悪いんだ」

かーくんはしーちゃんの手を振り払い、少し強めな口調で言い放った。
さすが政治家だな…あんなに堂々と子供への想いを語れるなんて。

「僕も…もう少し素直にならないと駄目だな…」

しーちゃんが注いでくれたウィスキーの入ったグラスを見つめながら、愛する息子の事を考えていた。




「ねぇ、ミニーソンくん…デートしよ!」

昨日の美音ちゃんショックの後、なかなか寝れなかった僕もいつの間にか寝れていたらしい。
そして、またいつものように、ちまりちゃんの電話で叩き起こされた。

「またデートかぁ…モテモテだね、さとる!」

「お姉様、もしかしてヤキモチ焼いてるんですか…」

「違うってば、こんな冴えないマスター好きなわけないでしょ!」

僕の枕元で朝から元気な声を張り上げているルセルとシュクレ…これもいつもの見慣れた光景だ。

「ちまりちゃんが待ってるんだし、早く準備して行くよ?」

僕はベッドから起き上がると、急いで二人に準備するように言って僕もパジャマから着替えた。



「遅いわよ、あんた!女の子を待たせるなんてどういう事!?」

「姫ちゃん、むしろアウラ達の方が早く来すぎてるような…」

待ち合わせ場所で神姫センターにやってくると、これまたいつものように姫子さんに怒られる。

「おはよう、ミニーソン…今日のちまりの服、どうかな…?」

ちまりちゃんは僕を見るなり、かなり嬉しそうな顔をしてくるっと一周回ってみせた。

「いつもみたいに可愛いよ、よく似合ってる」

僕にはそんな言葉しか出てこなかった。
ちまりちゃんがいつもどんな格好してたかなんて、いつも気にしてなかったな…
でも、ちまりちゃんがいつも可愛いのは本当の事だ。

「あ、ありがとう…お母さんに買ってもらった、お気に入りのワンピース着てきてよかった…」

ちまりちゃんは両手を頬に当て、かなり照れた様子でもじもじしている。
こんなちまりちゃんを見るのは始めてだな。

「ちょっとちまり、あいつは当たり障りない言葉を言っただけよ?」

「マスターは喜んでるからいいの、姫ちゃん!」

ちまりちゃんの頭上で浮かんでいる姫子さんとアウラさんは、漫才をするかのように掛け合いをしている。

「もう、姫子はほんと意地悪なんだから…早く行こう、ミニーソン!」

ちまりちゃんは姫子さんをじっと睨むと、僕の手を引いて走り出す。
あれ…神姫センターには…行かない?
神姫センターの前にいた僕たちは、ちまりちゃんに手を引かれ、あるお店に連れていかれた。

《へちまガーデン》
お店の看板にはそう書かれていた。
あれ…この名前、どこかで聞いたような…
僕がお店の中をキョロキョロとしていると、一人の綺麗な女の人が僕たちの前に歩いてきた。

「ちまり、この子がちまりのボーイフレンド?」

その女の人はクスっと微笑むと、ちまりちゃんから僕に視線を移す。
僕たちより少し背の高い女の人は、僕たちに目線を合わせるように少し屈んでいる。
僕からだと、女の人の胸元がよく見えてしまう…そして、シュクレに負けないくらい大きい。

「ご、ごめんなさいっ…」

僕はこれ以上は見てはいけない気がして、慌てて目線を外す。
女の人はカツカツとヒールの音を鳴らして僕に近付いてきて、くいっと僕の顔を正面に向けるとかなり長い時間見つめられた。

「ふふ…確かに昔のオニーソンくんにそっくり…違うな、オニーソンくんよりカッコイイかも」

こんな綺麗な女の人に見つめられ続けては、僕の精神力が持たない。
もうこれ以上は倒れてしまいそうだ…という所でちまりちゃんの声がした。

「お母さん!ミニーソンくんをいじめないで!」

ちまりちゃんはそう言うと、僕を見つめ続けていた女の人の服をぐいぐいと引っ張る。
やっと解放された所で、緊張が解けた僕はへたりと床に尻餅をついてしまう。

ちょっと待てよ…ちまりちゃんは今、このお姉さんをお母さんと言った…?
このお姉さんの見た目からは、とてもお母さんなんて雰囲気を微塵も感じない。

「ご紹介送れました、私はちまりの母のちまです!どうぞよろしくね、ミニーソンくん!」

本人の口からその言葉が出ているが、とてもじゃないけど信じられない。
そして…ちまりちゃんのお母さんは僕の事をぎゅっと抱きしめる。
彼女からしたら挨拶のつもりなんだろうけど…その大人の女性の魅力に僕の頭はクラクラする。

そんなお母さんを見ながら、ちまりちゃんは頬を膨らませかなり怒っている。

「あらごめんね~ミニーソンくんが懐かしいのと可愛いものでつい…」

舌をぺろっと出して謝るちまりちゃんのお母さんは、やっぱり母親になんか見えない。

「社長、こんな所にいたんですか…もうすぐ本社で会議が始まりますよ」

お店の奥から眼鏡をかけた、かなり髪の長い黒髪の女性がやってきた。
そして、ちまりちゃんのお母さんの手を掴むと、ずるずるとお店の外へ連れていく。

「ミニーソンくん、今度またちまりの事で詳しく話しを聞かせてね!」

ちまりちゃんのお母さんは、黒髪の女性に引っ張られながら、最後にそう大きな声で言っていった。

「何だかごめんね…さっきのはちまりのお母さんで、黒髪の女の人はお母さんの秘書の鈴葉さん」

「そしてこの店はちまりのお母様の持っているお店の一つなのよ」

「主に神姫用の布服やアクセサリー、小物を取り扱っているお店だよ!」

謝るちまりに続いて、説明に入る姫子さんとアウラさん。
確かにお店を見渡してみると、神姫用の布服やアクセサリーなどたくさんのものが置かれている。
そして、来ているお客さんも神姫たちと楽しそうに商品を見ている。

「わぁ…この服すごく可愛いかも…」

「お姉様、こちらの下着なんかとてもセクシーでお姉様に相応しい…」

いつの間にか僕の肩から下りていたルセルとシュクレは、仲良く店内の商品を物色していた。
かなり可愛らしい様子の店内に、なんだか僕がここにいていいか心配になってしまう。

「ミニーソンくん、せっかくだから一緒にお店の中見よ?」

ちまりちゃんは僕の腕を取り、オススメの商品があるコーナーまで引っ張っていく。
気付かない間に、ちまりちゃんの頭上にいたはずの姫子さんとアウラちゃんは、ルセルとシュクレがいる下着コーナーの方にいた。

「このアクセサリー、みんなでお揃いでつけてみない?」

ちまりちゃんが指さしているのは、人間用の指輪と神姫用のお揃いの指輪がディスプレイされているコーナー。
ちまりちゃんの手が、僕の手をぎゅっと強く握っている。
幼なじみとしてしか思っていなかった僕の心に、ズキリと甘い痛みを感じた。



「あっ、おまっ…どういう事だよー!?」

店内に男の子の大きな声が響く、そしてその男の子の声はどこかで聞いた事のあるものだった。

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ちの
神姫&ドールのアイペや布服の製作だけでなく、髪パーツの自作までするマルチな淑女。
2012/9/30に亡くなりました。記事にまとめてあります。


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神姫の武装パーツや髪パーツの制作や、ブログの更新もする雄犬。
アイペイントや布服の製作もちのさんを見習って少しずつ練習中。
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