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なすへちま農園ブログ


武装神姫とかFAガールとかメガミデバイスとかドールとか
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「えっと…本当にごめんなさい…何だか色々と問題が発生してしまって…」

堂元 悟と名乗った金髪の青年はさっきより、深く深く頭を下げている。

「堂元さんって事は、この会社の社長……」

俺はいきなりのすごい人の登場に頭がくらくらしてよろけてしまう。

「い、いや、僕は社長ではないですよ…今はただのバイトのようなもので…」

「え…そうなの?」

俺の声にうんうんと頷く悟さん。
なんだ、社長じゃないのか…ちょっと安心したぜ。

「悟さん、妹とリーシャのことよろしく頼むぜ!」

俺は悟さんの肩をバンバン叩く。
悟さんはうんうんとにこやかな表情で頷いている。

「やっぱ、神姫の会社で働いてる人に悪い人はいないっすね!」

俺が握手を求めると、悟さんは快く握手し返してくれた。
いやー、本当に良い人が担当になってくれたもんだなぁ。

「お、お兄ちゃん…失礼よ…」

「あ、気にしないで下さい…ほんと僕なんてただのバイトなんですから」

悟さんは謝る抹黄に気にしないでほしいと必死に言っている。

「…で、問題っつーのは大丈夫なんですか?」

「あ…!」

俺の言葉に何かを思い出したように手を叩く悟さん。
そして、どうしようか困って悩んでいる。

「こっちのことは気にしないで、ちゃっちゃと問題解決しちゃって下さい…俺と抹黄はここで素晴らしい神姫たちとお喋りでも…あれ…?」

「どうしたのよ、お兄ちゃん?」

さっきまでいた赤い神姫が二人、いつの間にかいなくなっている。
あの神姫ともう少し話してみたかったんだけどなぁ…

「赤い…神姫…ですか?」

「そうそう、悟さん! よく分かったね!」

俺の言葉に悟さんは今度は顔を真っ青にしている。

「どうしたんですか、一体…」

「その神姫が今問題になってる張本人で…」

「ま、マジですかっ!?」

 

 






「ようやく追い詰めました…武器も何もあなたが逃げてどうするつもりです?」

広い廊下の端っこに追い詰められた赤い神姫。
追い詰めている方の神姫も赤い神姫だが、そちらの方は武器を構えている。

「どうしてリセットされねばならないんだ…私はちゃんと生きている!」

「テスト起動は安全性の確認のためにはどうしても必要なこと…そしてそれをクリアしたあなたはもう必要ないのです…これからまた新しく起動され、新しいマスターと過ごせる…いいじゃないですか…」

武器を持った方の赤い神姫は鋭い槍で、壁に追い詰められた神姫をさらに奥へ追い詰める。

「たとえ少しの命でも命は命…私はリセットなんてされるつもりはないっ!」

槍を持った神姫の不意をつき、上に向かってジャンプする。
…が、それに気付いてジャンプした槍を持った神姫に地面に向かって叩き落とされてしまう。

「逃げてどうするんです…イリーガルにでもなりますか?」

「くっ…」

武器のない神姫は痛みで顔を歪める。
そこへさらに一撃を加えようと、槍を持った神姫は槍に力を込めるが…

 

「そこにいたんだ…よかった…見つけてくれてありがとう、ガレット」

やってきた悟や赤哉たちに、動きを止める槍を持った神姫。

「あなたは何も分かってない…試作型はマスターなんて持てないし、マスターと幸せな生活なんて送れない…あなたの方がよっぽど幸せです…」

ガレットと呼ばれた神姫は、槍を下ろすと悟たちの元へ歩いて行く。

「消えたくない…消えたくないんだ…私はただ…」

 





「ようやく見つけたよ、これからモニターテストが控えてるって時に逃げ出しちゃって…やっぱりこんなのは、ひどい事なのかな…」

悟さんは少し傷付いた赤い神姫を修理しながら呟く。
俺には難しくてよく分からないけど…

「悟さん、テスト起動の後はやっぱりリセットされちゃうんですよね?」

「そうだね、そこで問題があればモニターテストに移れないし、クリアしてもモニターさんに新しく起動してもらわなきゃいけないから」

悟さんは納得がいかなそうだけど、そうするしかないと俯いている。

「だったら……俺がこいつのモニターになる事って出来ないんですか?」

「それは、このままリセットせずにモニターをやるって事…?」

悟さんの修理する手が止まり、俺の方を不思議そうに見ている。

「お願いします! 俺、神姫のマスターとして至らないとこばっかかもしれませんが、大好きな神姫に可哀相な思いして欲しくないんです!」

俺は深く深く悟さんに向かって頭を下げた。
俺も抹黄みたいに神姫がほしい…じゃなくて、ただ今は一心にこいつを救いたいとそれだけを思っていた。

「こんな風に逃げ出しちゃうような神姫だけど…大丈夫?」

悟さんは眠ったままの赤い神姫を見ながら、俺に真剣に聞いてきた。

「もちろんです、どんな神姫でもちゃんと生きてるんです…俺はこいつが嫌って言っても離してやりませんよ!」

「分かった…彼女はリセットはしない……えっと、君はこの子になんて名前を付けたい?」

悟さんの表情がとても良いにこやかな物に変わる。
こいつの名前かぁ…やっぱり、あれしかないかな…


「リプカ…俺の愛車の名前です…愛車と言ってもただの赤い自転車なんすけど」
 

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ちの
神姫&ドールのアイペや布服の製作だけでなく、髪パーツの自作までするマルチな淑女。
2012/9/30に亡くなりました。記事にまとめてあります。


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神姫の武装パーツや髪パーツの制作や、ブログの更新もする雄犬。
アイペイントや布服の製作もちのさんを見習って少しずつ練習中。
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