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なすへちま農園ブログ


武装神姫やドールなどなど
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「リプカ、いっけぇぇえっ!」

「了解っ!」

俺は学校帰りにまたリプカを連れて神姫センターに来ていた。
リプカは槍だけしか装備していないにも関わらず、既に3連勝だ。
今も、相手の騎士型神姫に近距離で互角以上に戦っている。

リプカの凄いところは、近距離での瞬発力の高さだ。
走るにしろジャンプするにしろ、同じCクラスの神姫では誰もついていけないくらい早い。

「そこだっ!」

リプカの突き出した槍が、敵神姫の装甲の隙間に突き刺さる。
たまらず相手の神姫が機能を停止する。…またリプカの勝利だ。

「…私はいらない存在なんかじゃない。必ず証明してみせる…」

そうつぶやくリプカを最後に、画面はフェードアウトしていった。

 

「すごいぜリプカ、後3勝でもうBクラスだ!」

「私の手にかかれば、これくらいたいしたことじゃない」

そう言いながらも、リプカもなんだか嬉しそうだ。

「ただ…いつまでもこの装備だけでは苦しいな」

「そこなんだよな…リプカの装備自体が未完成だし…」

悟さんによると、リプカにはまだ装備が追加される予定だったらしい。
なんでも、背中に大型のバックパックが付くのだとか。
完成したらそれもくれると言っていたので、ワクワクしてしょうがないぜ。

「…もっと強い相手はいないのか? この程度では、上を目指す事はできないぞ」

そう言われても、公式のバトルロンドではクラスの違う神姫と会う事はないんだよなぁ…

 

「なら、アタシと戦ってみない?」

背後からの声に振り向くと、そこには自分よりちょっと年上の女の人が立っていた。
髪は茶色で、肩より下まで伸ばしている。

「…お前、誰だ?」

「年上に向かって生意気ねー、そんな男の子も好きだけど」

その女の人は気にせず話を続ける。

「アタシは美音っていうの、美しい音って書いて美音」

美音さんっていうのか…

「アタシの雪卯の対戦相手を探してたのよ、相手してもらえないかしら?」

美音さんの持っている鞄のポケットからは、白髪の神姫が覗いている。

「えっと…リプカ、どうしよう?」

「私は構わないぞ」

リプカはやる気満々のようだ。

「えっと…それじゃあお願いします!」

「元気な返事で嬉しいわぁ…じゃあ、アタシはあっち側にいくね」

美音さんがバトルロンドの機械の反対側に歩いていく。

「…さて、どんな敵なのだろうな」

「どんな敵でも戦うだけだろ」

「それもそうだな」

リプカは一度頷くと、眠るようにバトルロンドへと入っていった。

 

 

「…これは…!」

美音さんの神姫…雪卯さんはリプカを圧倒していた。
氷の槍を連続で投げ付け、手がつけられない。

「リプカさん、逃げているだけではどうにもなりませんよ?」

「くっ…!」

リプカがジャンプして飛び掛かるが、槍を雪卯さんに装備されたアーマーが阻む。

「女の子をこういう風にいじめる趣味はないのですけど…」

雪卯さんの右手から冷気が放たれると、リプカの左腕が凍り付く。

「…このっ!」

「きゃっ!?」

リプカが反撃の蹴りを入れると、雪卯さんの右足に命中し、雪卯さんはそのまま倒れ込む。
しかし、雪卯さんはまた氷の塊を発生させると、リプカへと投げ付ける。

「くぅっ!?」

リプカはそのまま吹き飛ばされ、壁へと叩きつけられる。

「大丈夫か、リプカ!?」

「大丈夫だが、左手はもうダメそうだ」

リプカは辛そうに少し笑う。

「…次の攻撃がラストチャンスだ。飛び道具のある向こうのほうがはるかに有利…」

リプカは近づけなければ何もできずにやられてしまう。
だが、雪卯さんの氷をかわして近づく方法なんてあるのか…

「そうだリプカ、良いことを思いついたぜ!」

「…良いこと?」

リプカに作戦を伝えると、リプカはびっくりした表情をしている。

「…そんな作戦は思いつかなかった」

「やってみる価値はあるだろ?」

リプカは頷くと、雪卯のほうに向き直す。

「チャンスは一度きりだ…行くぞ!」

リプカが雪卯さんの方に飛び上がる。
立つだけでやっとになっている雪卯さんは、その場から冷気で作った氷柱を投げ付けていく。

「はぁっ!」

リプカは空中で雪卯に向かって槍を投げ付ける。
しかし、槍は雪卯さんのアーマーによって弾かれてしまう。

「そんな事をしてどうするつもりですか?」

雪卯さんの氷柱をかろうじて避けながら、リプカは雪卯さんの後ろに着地する。
そのまま雪卯さんに向かって蹴りを入れる。

《ガシィンッ》

「きゃあっ!?」

アーマーで防がれたものの、吹き飛ぶ雪卯さん。
リプカはそれを追い、下からさらに蹴り上げる。

「まだ行かせてもらうっ」

《ザシュッ》

宙に浮いた雪卯さんに腕の刃で切り付ける。

「マスター、残りのLPは!?」

「後ちょっと!」

それを聞いたリプカは、更に追撃を加えようと飛び上がる。
しかし、突然アラームがなるとバトルロンドが終了する。

―――You Win!!

モニターは、相手のリタイアによる勝利を伝えていた。

 

「すごいわねー。あなた、名前は?」

美音さんが雪卯さんを連れて僕の方にやってくる。

「えっと…俺、赤哉って言います!」

「赤哉くんかぁ…さっきは途中で止めてごめんね、雪卯の傷つくところは見たくないのよ」

女の人ならそういう人もいるんだろうな…
俺もリプカの傷つくところはあまり見たくはない。

「お兄ちゃーん! やっと見つけたよ…」

「やっぱり神姫センターにいたのです!」

抹黄とリーシャが入口からやってくる。

「おじいちゃんがタコ焼き買ってきてほしいって!」

「またかよ…」

どうやらお使いがあったらしい。

「あ、美音ちゃん、お久しぶりなのです!」

「あら、リーシャちゃんじゃない! こんなところで会うなんて奇遇ねー」

美音さんとリーシャは意外と知り合いだったらしい。
一体どんな関係が…?

「赤哉くんと男同士の語らいってやつなのですか?」

「いやねー、アタシは女の子よ…心は」

リーシャと美音さんが意味不明な会話をしている。

「それにしても、君強いわねー。悟君や星夜君にだって勝てるんじゃない?」

「リーシャもぜひ勝ってリーシャと希歌ちゃんのリベンジをして欲しいのです!」

さとる…せいや?
どこかで聞いた名前のような…

《ピロリロリーン》

「ちまりからメールだわ、ちょっとごめんねー」

美音さんが携帯を開くと、表情が突然引き攣る。

「…悟君が誘拐された…?」

美音さんが突然出口に向かって走り出す。

「美音さん、ちょっと待って!」

「お兄ちゃんもちょっと待ってよー!」

俺が心配になって美音さんの後を追うと、抹黄もついてくる。
誘拐って…これはただごとじゃないぞ!?

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ちの
神姫&ドールのアイペや布服の製作だけでなく、髪パーツの自作までするマルチな淑女。
2012/9/30に亡くなりました。記事にまとめてあります。


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神姫の武装パーツや髪パーツの制作や、ブログの更新もする雄犬。
アイペイントや布服の製作もちのさんを見習って少しずつ練習中。
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